一般家庭のお庭

イギリスの人たちがどうしてガーデニングに熱心なのか友人に尋ねたところ、「お庭が綺麗だと、家の資産価値もあがるから」という答えが返ってきました。築100年くらいの住宅が当たり前の住宅事情のイギリスでは、家・庭付きでの転売がされます。日本のように中古住宅は一度更地に戻して新築にする、というわけではないからお庭も家を購入する際の重要なチェックポイントになるというのも納得です。

これぞシンボルツリー

すごく手間をかけなくても、イギリスでは一般家庭のお庭もセンスが光ります。広くないお庭であっても、シンボルとなる木やアクセントになる鉢植えのおかげで見栄えがします。

これぞシンボルツリー!

家庭の鉢植えイギリスの芝生は冬でも青々としています。日本で育つ芝生は、品種の違いから冬は枯れて茶色くなってしまいます。

芝生と建物との間の空きスペースに置かれた鉢植えに注目!二つの窓の間に置かれたこの鉢植えのおかげで、単調さが解消されます。

2色のコニファー

一種類では単調なコニファーも、混色にすることで動きが出ます。

 

 

白いフェンス

いろんな種類の植物が繁茂していても、一体化して見えるのはバックに見えるフェンスのおかげ。しかも、フェンスに使用されている白は、ばらばらの色彩をまとめる効果も持っています。

ハンプトンコート

2005年12月28日(水)

Hampton Court へ行ってきました。イギリスの冬は日没が早く、寒いですが日中には短い時間、明るい日差しが注ぎます。

ハンプトンコートシンメトリカルな図Hampton Court は、ヨーロッパの大規模庭園らしく、右の写真のように、シンメトリカル(左右対象)な構成になっている場所が多かったです。

こうだだっ広い場所では、植物というよりも何か建物に囲まれているような印象がありますが私は玄関脇や窓辺のように比較的狭い範囲でのシンメトリーが好きです。

そのほか、今回の訪問で良く見かけた構図が、真ん中に高さのある植物を配置して、周囲に地面に接するくらいに低い植物を植えるというもの。冬のガーデンでは寒さにも比較的強い単葉植物が用いられています。

ハンプトンのコルディリネこの写真では、比較的寒さに強いコルディリネが使われています。コルディリネは、日本でも少しずつ見られるようになってきました。赤いものもあるので、色彩に乏しい冬の庭の強い味方です。地植えだけではなく、鉢植えにしても素敵です。

テムズ川のボートHampton Court のとなりを流れるテムズ川に浮かぶボートの上にもコルディリネを使った鉢植えが飾られていました。ボートの手すりのはっきりしたブルーと鉢植えのブルーが、ボート全体のアクセントとなって風景を引き締めていますね。

鉢植えの色と植物の色を合わせても素敵です。左の写真の鉢のボーダー模様の緑と植物の色がよく合っていますね。右は、ちょっと剪定が必要ですが、単葉植物の斑と白い鉢がマッチしています。

緑のボーダーの鉢ニューサイラン

イギリスのクリスマス

2005年12月25日(日)

年末から新年にかけて、冬のイングリッシュガーデンを体感するためにロンドンへ行ってきました。ちょうどクリスマスシーズンで、行きたい庭園やお店がお休みだったりして残念な思いもしましたが、その分個人のお宅を見せていただく機会を持てました。

欧米のクリスマスは家族と一緒に家で過ごすことが一般的で、イギリスでもそのとおりでしたので、滞在していた場所の近くで開いていたのはパブ一軒とインターネットカフェ、昔の日本のタバコ屋さんみたいなNews Agencyというお店だけでした。 全ての動きがストップするクリスマスでも犬の散歩は欠かせません。散歩中の方にお願いして一枚シャッターを押してもらいました。

静かさに包まれているクリスマスの朝は、まるで日本のお正月のようです。左下は住宅街に何気なくある公園。右は冬枯れの街路樹に残った木の実。静かに澄んだ空をバックにいい味出してました。

クリスタルパレスの池冬枯れの梨